不動産投資には欠かせない考え方

投資を成功させるためには多くに利回りを得ることが大切です。
投資した金額に対してどのくらいの利益を得ることができたのかを把握し、具体的な対策を考えなければいけません。
そのために参考にできる考え方として知っておきたいのがイードルギャップです。

イードルギャップとは、元々実質利回りと長期金利(10年ものの国債金利など)の差を示しています。
不動産投資においては、投資した物件の利回りと投資に使用しているローンの金利の差を示すことになります。
例えば投資物件の利回りが6%でローン金利が4%だった場合には、イードルギャップは2%という計算になります。

参考:イールドギャップとはなにか

イードルギャップの考え方について

一般的にイードルギャップの目安とするべき数値は2%と言われています。
2%を下回るような結果になった場合には投資物件はあまり適していない可能性が高いと判断できます。
先ほどの例ではローン金利が4%で設定されているなら、利回りを6%以下にならないようにしなければいけません。
利回りが5%だった場合にはイードルギャップが1%しかないので、せっかくお金を投資してもあまり良い結果は得られていないと判断できます。

イードルギャップを計算する際にはローン金利を基準にして計算を行います。
お金を借りて投資をしているのですから、当然ながら利益を得ることができなければただ赤字を増やしているだけに過ぎません。
イードルギャップの数値があまりにも悪い場合には、安定性のある投資物件とは言えないため今後の運用について考え直す必要があります。

投資物件の利回りがどんなに高い状態でも手放しで喜んではいけません。
ローン金利が高いほどイードルギャップの数値も下がってしまうため、投資物件としてはあまり良い状態とは言えないのです。
できるだけイードルギャップの数値が高いほどレベレッジ効果を発揮して良い結果をもたらしてくれます。

実際の計算方法

イードルギャップを実際に計算する際には、実質利回りの計算方法を把握しておくことが大切です。
実質利回りの計算は、収入から経費を差し引き、物件価格で割ると計算できます。

例えば、物件価格が2000万円で、家賃収入が200万円、修繕費などのランニングコストが50万円の場合で考えてみます。
実質的な利益は家賃収入からランニングコストを差し引くので150万円になり、物件価格の2000万円で割ると7.5%になります。
ここから投資ローンの金利を差し引くことになります。
長期固定金利が5%だった場合は、イードルギャップは2.5%という結果になり、まずまずの利益を得ることができていると判断できます。

上記の例で金利が6%だった場合にはイードルギャップは2%を下回るため、投資物件としては厳しい状態だと判断できます。